悩み苦しみの無い、心安らかなる世界である「彼岸」へ到るには、悟りと救いの二通りの道があります。
「成仏」と「往生」と申します。浄土宗を開かれた法然上人は、彼岸へ到る道を説かれたお釈迦様の数多くの教え(お経)の中から私達の機根を謙虚に見つめた時、私達が自力で三途の川を泳ぎ渡るのではなく、阿弥陀佛の選択本願の行である称名念佛を相続することによって阿弥陀佛お慈悲の船に乗せていただき確実に西方極楽浄土に渡り、そして極楽浄土で修行し、いつの日にか成仏するのが、我々の彼岸へ渡る唯一の道であるとお示しくださいました。
当日は、参列者の皆様と百万遍大念珠を繰りながらお念佛をお称えいたします。
『無量壽経』には、「此の世に於いて十日十夜善を為すことは、他方浄土に於いて善を為すこと千歳するに勝れたり」と説かれております。
深まりゆく秋の一日、仏様の浄土で千年間善行するより勝れているといわれるお念佛を皆様と称えながら、私達を漏れなく救済される阿弥陀如来様の本願成就を喜び、本願の行である称名念佛を修して、私達を尊き御縁にお導きくだされた御先祖様への追善供養をおこないます。
爽やかな秋の季節、法然上人終焉の聖地浄土宗総本山知恩院へ参拝し、お念佛をお称えし、法話を拝聴し、知恩院の清掃奉仕を行う修行をさせていただき、その後、京阪神の法然上人所縁の御寺院参拝を含む一泊二日の親睦旅行を行ないます。
1年の終わりを迎えるにあたり、古くなった御位牌、寺社のお札、お人形、諸道具等を阿弥陀如来様の前で撥遣式(お性根抜き)をおこなった後、淨焚供養(お焚き上げ)をおこないます。
淨焚供養御希望の方は供養料1000円を添えて寺迄御持参ください。
また清々しいきもちで新年を迎えるために、盆前と同じように浄土院内外と周辺の清掃作業を行い、作業後客殿で慰労忘年会を行ないます。
12月の別時念佛会の日、午後1時30分より浄土院本堂において今年1年間に知らず知らずのうちに犯してしまった我が身の罪業を阿弥陀如来様の前で「南無阿弥陀佛」とお念佛の声を発して懺悔して、清らかな身と心で新しい年を迎える佛名会(ぶつみょうえ)をおこないます。